睡眠は何時間が目安?「6時間切りが普通」になっている人の見直し方
この記事は一般情報であり、睡眠障害や体調不良の診断・治療を目的にしない。
平日の睡眠が5時間台で、それが「普通」になっている。何時間寝ればいいのか、はっきりした基準を知らないまま過ごしている。眠気はあるが、忙しくてどこから直せばいいか分からない。そんな人に向けた一般情報です。
この記事の結論
新しい枕や快眠グッズを探す前に、まず自分が実際に何時間寝ているかを1週間だけ測ってください。
- 今週の就寝と起床の時刻を、ざっくりでいいのでメモする
- 平均が6時間を切っていないかを見る
- 切っているなら、夜の予定から「削れるもの」を1つだけ選ぶ
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人について6時間以上を目安に睡眠時間を確保することをすすめています。逆に言うと、5時間台が常態化している人は、グッズや寝具の工夫より先に、時間そのものが足りていません。
眠りの悩みが長く続く場合や、時間を確保しても日中の強い眠気が取れない場合は、治療を要する疾患が隠れていることもあるため、医療機関への相談を選択肢にしてください。
睡眠の話になると、「何時間がベストか」という理想の議論から入りがちです。編集部はその前に、まず測ることをすすめます。
理由は単純です。睡眠時間は本人の体感とズレやすい。「だいたい6時間は寝てるはず」と思っていた人が、実際にメモしてみると布団に入ってからスマホを見ていて、眠っているのは5時間ちょっとだった。この手のズレは珍しくありません。
だから順番はこうです。測る。ズレを見つける。1つだけ直す。目標を立てるのはその後で間に合いますし、現状が分からないまま足す工夫は空振りしやすいです。
「6時間以上」という目安の意味
厚生労働省の睡眠ガイド2023(成人版のGood Sleepガイド)は、睡眠5原則の最初に「6時間以上を目安に十分な睡眠時間を確保」を置いています。
ここで気をつけたいのは、6時間を「合格ライン」と読まないことです。ガイドの位置づけはあくまで目安の下限で、必要な睡眠時間には個人差があります。6時間ちょうどで足りる人もいれば、もっと必要な人もいます。
同じガイドは、量と一緒に「睡眠休養感」も良い睡眠の目安に挙げています。朝目覚めたときに休まった感覚があるかどうか、です。時間は足りているはずなのに毎朝ぐったりしているなら、時間以外の何か(夜の飲酒、寝る直前のスマホ、寝室の環境など)が質を下げている可能性があります。
つまり見るものは2つだけです。
- 量: 6時間以上を目安に確保できているか
- 感覚: 朝、休まった感じがあるか
1週間の実測メモのつけ方
正確な記録アプリはいりません。スマホのメモか紙に、次の4つを寝起きに書くだけです。
| 見ること | メモする例 |
|---|---|
| 布団に入った時刻 | 24:30 |
| 実際に眠った体感時刻 | 25:00ごろ(スマホを見ていた) |
| 起きた時刻 | 6:30 |
| 朝の休まった感覚 | ある / ない / どちらでもない |
1週間つけると、自分のパターンが見えてきます。よくあるのは「布団に入る時刻は悪くないのに、そこから眠るまでが長い」パターンと、「そもそも布団に入るのが遅い」パターンです。直すべき場所が違うので、ここを分けて見ます。
睡眠時間を削っているものの見つけ方
平均が6時間を切っていた場合、犯人探しをします。といっても候補はだいたい決まっています。
1. 夜の「なんとなくの時間」
動画、ゲーム、SNS。疲れているのにやめられない時間です。ゼロにする必要はありません。終わりの時刻だけ決めます。
2. 残業と帰宅後の家事
ここは簡単に削れません。削れない場合は、朝型に寄せられる作業がないか、夜にやらなくていいことを探します。
3. 付き合いと飲酒
飲んだ日は帰宅も就寝も遅れがちです。回数を減らせないなら、飲む日は「そういう日」と割り切って、翌日以降で戻す前提を作っておくほうが現実的です。
やりがちなNG
0. 快眠グッズから入る
眠りが浅い気がすると、枕や寝具を新調したくなります。でも睡眠時間そのものが5時間台なら、道具を変えても土台の不足は残ります。買うのは、時間を確保してからで遅くありません。
1. 「短時間睡眠でも平気な体質」だと結論づける
日中の強い眠気や、休日に昼まで寝てしまう習慣は、睡眠ガイドでは慢性的な睡眠不足のサインとして挙げられています。平気なつもりでも、サインが出ているなら足りていません。
休日の寝だめは効いているのか。昼まで寝てだるい人のリズムの直し方2. いきなり「23時就寝」を目標にする
普段25時に寝ている人が23時を目標にしても、まず続きません。30分だけ手前に動かして、1〜2週間それを固定するほうが定着しやすいです。
医療機関へ相談したほうがいいサイン
- 睡眠時間を確保しても、日中の強い眠気が続く
- 眠れない日が長く続いている
- いびきや睡眠中の呼吸の乱れを指摘されたことがある
- 朝の休まった感覚がない状態が何週間も続く
睡眠ガイドも、生活習慣や睡眠環境を見直しても眠りの問題が続く場合は、睡眠障害などが隠れている可能性があるため医師への相談を案内しています。我慢を続けるより、相談したほうが早いことがあります。
まとめ
- まず1週間、就寝・起床・休まった感覚をメモする
- 成人の目安は6時間以上。5時間台の常態化は時間そのものが不足
- 直すのは1つずつ。「終わりの時刻を決める」から始めるのが現実的
- サインが続くなら医療機関へ
参考:厚生労働省 Good Sleepガイド(ぐっすりガイド)成人版(健康づくりのための睡眠ガイド2023) / 睡眠対策|厚生労働省